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2010年 08月 15日

One of These Days

僕が持ってきたCDがいけなかった。
スタートと同時にYunさんにお願いしてカーオーディオに挿入したそのCDは、最近FMラジオでやっていたプログレ特集で久しぶりに聴いたピンク・フロイドのアルバム『おせっかい』。
懐かしさのあまり、一昨日、本屋さんに行ったついでに買ってきたのだ。
1曲目は、One of These Days(邦題)『吹けよ風、呼べよ嵐』。
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北に向かって走らせたクルマは、不気味な音楽に包まれながらやがて空知地方を過ぎようとしていた。
最後の1曲「エコーズ」が始まり、空の様子も不気味さを増す。
一瞬パッと光が闇夜を照らす。
雷か、と思った次の瞬間また稲光。
上川北部に差し掛かったときには、雨が激しさを増し覆われた雲の隙間を稲妻が走る。
稲光は雲に反射し、一瞬昼間のような明るさですべてを照らし出す。
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微かな期待を胸に訪れたオホーツクの海は、穏やかではあるけれど止むことのない雨と雷光と雷鳴に包まれていた。
カラフトマスが岸よりしている気配は無く、絶え間ない雷鳴に危険を感じ、僕たちはオホーツク海を眺めながら南下することにした。
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増水と濁りを避けてたどり着いた先は渚滑川。
どんよりと雲が垂れ込めていた空は、時間と共に晴れ間が広まり気温も上昇する。
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放流直後とは違い、レインボーが次から次へと反応してくるようなことは無いが、プレッシャーの低そうなポイントを狙い探っていくと、ここにしては珍しいそれぞれのヒレが綺麗な状態のレインボーが顔を出してくれた。
十勝川の様に力強く華麗なジャンプを見せてくれることは無いが、回復したヒレがやや水量が多いことも手伝いレインボーに力強い泳ぎを蘇らせていた。
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午後からは、湧別川に移動した。
小さなレインボーなのか、それともウグイなのか、反応はあるもののフッキングには至らない。
ポイントを移動してみても同じような状況が続いた。
渚滑川に比べると多少濁りがきついせいなのだろうか、レインボーからの反応が良くなることは無かった。
ここに来た時の定番「よし乃」のみそラーメンにありつくために、僕たちは早めに川から上がることにした。
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決して良い釣果とは言えないけれど、むしろこんな荒れた状況で釣りが成立したことの方が驚きであり嬉しく思う。
だけど、釣りに出かけるクルマの中で、ピンク・フロイドの「One of These Days」を聴くのは止めておいたほうが良さそうだ。
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                            original photo by Mr.Yun

# by abu-z4 | 2010-08-15 15:27 | 釣り | Comments(6)
2010年 08月 07日

増水・濁り・猛暑

木曜早朝の十勝川は、願った通りの夏晴れ。
まだまだ水位が高いことも濁りがきついことも承知の上で、また来てしまった。
水位はともかく、前回の十勝川釣行ほどではなくても濁りがこうきつくては、ポイントが限られてしまうのはいたしかたない。
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綺麗な支流と交わる、僅かな範囲も貴重なポイントだ。
でも、どんなに丁寧に流して行っても2時間もあれば終わってしまい、上流部への移動を余儀なくされる。
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確かに濁りはあるものの、濁りの中での釣りにすっかり慣れてしまった自分にとっては、十分に釣りが出来るように感じる。
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平日のこんなコンディションでは、やはり釣りに出かける人は少ないらしく、釣り人に出会うことは無かった。
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予想を上回る数のレインボーとの出会いを十分に楽しめたのは、とてもラッキーだったと思うし思い切って来て良かったと思う。
時折、小さなアメマスやヤマメも顔をのぞかせた。
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太陽が一番高く昇る頃には、気温がグングン上がり30℃を遥に超えてしまった。
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腰まで水に浸かっていても、額からはダラダラと汗が滴り落ち、とても釣りを続ける気にはなれなくなってしまう。
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朝一に入ったポイントで、午後から合流した友人とイブニングを楽しむ。
温泉の熱気のような中、時折冷蔵庫の扉を開いたような冷気が吹き抜ける。
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金曜は、午前中だけ上流部で楽しむことにした。
気温は前日よりも更に高くなりそうな気配。
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冷たい川の流れが気持ちよい。
前日同様、グッドサイズのレインボーが、派手なジャンプを見せつけてくれた。
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今回もまた、ビッグサイズには出会うことが出来なかったけれど、決して良いとは言えないコンディションにもかかわらず、十勝川は十分僕を楽しませてくれた。
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行き先を随分迷った今回の釣行、決め手はjockさんのアドバイス。
しかも木曜の午後からは、猛暑の中、遅くまで付き合って下さった。
気持ちが落ち着いた今、レインボーに出会えたことよりも、夜、彼の作ってくれたカクテルを飲みながら交わした会話が、今回最も楽しく貴重な時間だったように思う。
jockさん、ありがとう!

# by abu-z4 | 2010-08-07 23:56 | 釣り | Comments(2)
2010年 08月 01日

果たして湧別川は

いったいどうしたのだというのだろう。
こう毎週末雨に祟られると、ぼやきの一つや二つ、つい出てしまう。
とは言っても、無理を承知でまた僕たちは川へ出かける。
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                            original photo by Mr.Yun


やって来たのは、最も増水や濁りの影響が少ないと予想した湧別川。
だがしかし、水位は問題ないのだが、濁りは予想を遥かに超えていた。
暫し言葉を失う僕たちだったけれど、釣りはキャストをしてみないと始まらない、などと最近の濁りの中での釣りでもレインボーに出会えた記憶が蘇る。
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確かにその通りで、透明度30cm程度のこんな濁りの中でも、サイズこそスモールながらレインボーが反応してくる。
グググンとそれまでとは明確に違う力強いバイトを感じる。
多分居残りのサクラマスだと思い引き寄せてみると、なんとカラフトマス。
しかも背ッパリのやや鬼顔。
ちょっと早すぎるのでは?やっとサクラマスが落ち着いてゆっくりとレインボーが狙えると思っていたのに・・・・・・
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                             original photo by Mr.Yun


霧がたちこめ薄暗かった湧別川も、お昼前には綺麗な青空に包まれ、一気に真夏の様相となった。
午後からは、グッドサイズのレインボーとの出会いを期待してやや上流に移動したが、濁りの強い早瀬では、むしろレインボーと出会う確率は下がってしまうように感じた。
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それならばと、最初のポイントよりもやや下流に移動してみる。
しかし結果的にはここも同じく、反応してくるのは小さなレインボーやアメマスだけ。
こんな濁りのきつい時には、グッドサイズのレインボーはジッと底の岩陰にでも隠れて休んでいるのだろうか。
結局僕たちは、最も反応の良かった朝一のポイントで、残った時間を過ごすことに決めた。
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幾分水位は下がり濁りは薄まっている。
でも、期待に反して鱒からの反応は減ってしまった。
どうしてなんだろう、まさか濁りが警戒心を薄め反応が良くなるなんてこともないだろうし・・・・・
それでも、パーマークが残る小さなレインボーが僕のルアーを見つけてくれる。
勿論グッドサイズが釣れると嬉しいけれど、スモールサイズが数多く居るということは、この先も期待が持てると言うことかもしれなので、それはそれで良いことだと思う。
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半ば諦めの境地で訪れた湧別川、濁りは予想以上だったのにもかかわらず、小さいながらもレインボーが顔を見せてくれた。
最近の厳しい状況にすっかり慣れてしまった僕たちは、ちょっと嬉しくちょっと寂しい気持ちで帰路につくこととなった。

それにしても、去年から今年のレインボー釣りのためにコツコツと買い揃えてきたルアーボックスを、朝一で川に落として無くしてしまったのは痛かった。
30個以上は入っていたはず。
一緒に探してくれたYunさん、110-kenさん、折角の釣りの時間を潰してしまってごめんなさい。
日曜日、早速僕はお気に入りのルアーを求め、ショップ巡りをすることになった。

# by abu-z4 | 2010-08-01 17:52 | 釣り | Comments(4)
2010年 07月 26日

それでも僕たちは十勝川へ

土曜日に十勝川に出かけた友人は、早朝、良い釣りができたと言う。
徐々に濁りがきつくなり、やがて移動することになったらしいが・・・・・・

土曜日それぞれ用事があったshuさんhoriさんそして僕の3人は、日曜日も早朝だったらなんとか釣りになるだろう、ということでいつもより早めにスタートした。
午前2時30分到着。
途中それなりに降っていた雨も止み、僕たちはポイントよりも数キロ手前の街路灯の下で身支度をしようと思ってクルマを停めた。
3分後パラパラと降り始めた雨は、みるみる土砂降りに変わり、とても外に立っていられるような状態ではなくなってしまった。
もうこうなると笑うことしか出来ない・・・・
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なんとか準備を整え目的のポイントに到着すると、タイミングよく雨は上がった。
まだ薄暗いというよりは、雲に覆われた空のせいで夜状態の中、藪をかき分け川に踏み入る。
足元だけが辛うじて確認できるという状態では、川の水の状態など分かるはずもない。
徐々に明るくはなってきても、薄暗いモノクロームの世界が続く。
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それでもやがて陽が高くなるにつれ、僕たちがどういう状況下でキャストを続けていたのか明らかになる。
カフェ・オ・レ色、いやそんなものじゃない、マッチャチャ・・・・・・
これでレインボーを釣るというのだから、まったく僕たちはどうかしている。
さながら用水路のフナ釣りのようだ。
当然、釣り人は僕たちだけで、その後も一人も見かけることはなかった。
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よく見ると、対岸の岸際の僅かな部分だけが、同じマッチャでも薄い抹茶色。
僅かな望みを対岸に託し、諦めの悪い僕たちは移動した。
早速魚からの反応が・・・・・・・
残念ながら、グッドサイズのウグイ。
それでもまだ諦めない。
一気に100メートルほど下ってみる。
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ああ、なんて嬉しいことだろう。
こんな状況で、とうとうレインボーが僕のルアーを見つけてくれた。
真新しいShu Craftネットに収まったのは、30cm代中盤のレギュラーサイズ、いやここでは40UPがレギュラーらしいから、スモールサイズということになるのかな。
もうそんな事はどうでも良くなってしまうほど、このひどい濁りの中での一匹は嬉しかった。
きっと可能性というよりは、偶然がまだ起こりうるのかもしれない。
でも、僕たちの集中力は午前中で途切れてしまった。
ようやく晴れ間がのぞき始め、夏らしい陽気に包まれた河原でのんびりとランチをとった僕たちは、珍しく早めの帰宅となった。
夕飯前の帰宅に、妻が驚いたのは言うまでも無い。

# by abu-z4 | 2010-07-26 21:35 | 釣り | Comments(6)
2010年 07月 20日

1泊2日十勝川

3連休、土曜日出勤だった僕は、いつもの仲間から1日遅れの日曜未明、小雨の降る札幌から十勝川に向けてクルマを走らせた。
ここのところ訪れる度に雨模様の十勝川、今回も気になるところではある。
最初に入ったポイントは、今までビッグサイズやグッドサイズのレインボーをヒットさせたことはあっても、キャッチまで到ったことがない、僕にとっては鬼門といえるポイントとして印象深い。
先ずはそこから始めてみよう。
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そんな先入観があるからなのか、またしてもやってしまった。
瀬頭に立ち、瀬尻の脇にキャストした10gスプーンが沈み込みながら下に続く小さなプールにスイングして行く。
完全に逆引き状態になった時から少しずつリトリーブを開始する。
根掛りのような感触に、握っていたロッドを川下に伸ばしラインテンションを緩め、水面近くに下げていたティッップを持上げた。
一瞬のガツンというアタリは、その力強さとロッドの撓り具合からグッドサイズ、もしかするとビッグサイズのレインボーを想像させる。
プールの脇に場所を移動し、やりとりを開始。
長く感じていたその時間は、実際には1~2分の事だったと思う。
ロッドを少し立てて魚を浮き上がらせ、その姿を確認しようとしたが。
大きく曲がったロッドは更にグイグイと波動するような振動をグリップに伝え、その不規則なリズムが何度か繰り返された後、突然すべてのテンションが失われ静寂がやって来た。
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最近頻繁にフックアウトを連発していることから、ドラグを少し強めに調整していたのがいけなかったのだろうか。
とうとう魚の姿を確認することがなく終わった僕は、残った日・月の二日間悩み続けることになってしまったのだった。
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こんな時は、気分転換を図るのが良いかも。
上流域で暫し仲間と一緒にロッドを振る。
街中にホテルを予約した僕は、その後幾つかのポイントに寄りながら徐々に川を下って行った。
しかしその後、レインボーとの出会いは少なく、フックアウトの原因を掴もうとしてもいろいろと試すことは出来なかった。
すっかり意気消沈してしまった僕は、まだ十分に釣りを楽しむ時間を残したままホテルに到着。
ほぼ徹夜のまま札幌を発ってきた疲れ切った身体をゆっくりと休め、明日に備えることにした。
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月曜日、相変らずお気に入りの中流域は、何処もレインボーの反応が少ない。
徐々に上流に移動し、ここが最後と決めていたポイントに到着。
ここでは、スモールやレギュラーサイズのレインボーが数多くヒットしてきた。
こうなると、たとえグッドサイズではなくても、いろいろと試してみることが出来る。
ドラグの調整、ロッドワーク、魚の重さに適したテンションの掛け方等々。
それはそれで、とても楽しく有意義なものであったと思う。
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だけど、楽しみにしていたグッドサイズレインボーとの出会い、このまま終わってしまうのかと思うと正直なところ残念な気持ちでいっぱいだ。
このポイントも残す所僅かになってしまった。
その中でも1番といえる場所に立つ。
小さな瀬ではあるけれど流れは強く水深もある。
瀬の脇の護岸部分に、それまでここで有効だった11gスピナーを一度当ててから、流れに沈ませ即座にリトりー部を開始した。
何かがルアーに引っ掛ったような気がしたけれど、そのまま下流に向かいスピナーは浮いてきた。
もう一度同じようにキャストしてみる。
今度は明らかに魚のバイトだと感じ、ラインスラッグを取るためにも大きくロッドを合わせたが、ロッドにテンションが伝わってこない。
と思った次の瞬間、想像よりも数メートル下でグッドサイズのレインボーがジャンプした。
と同時にロッドには、フッキングが成功した証の明確なテンションが伝わってくる。
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レインボーの姿を確認しながら一定のテンションを保ち、徐々に下に移動し取り込む場所を確認する。
無理に引き寄せジャンプされては、また今までと同じことになってしまう。
テンションが徐々に弱まり、レインボーの抵抗も弱まってきたのを見計らい、ネットインが困難と判断した河原に一気に引き上げた。
その直後、携帯にYunさんから電話が入った。
一緒にランチを済ませてから帰宅しよう、とのこと。
勿論、今回の釣行の目的を十分に達成した僕に、異論があるはずがない。
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きっとその時の僕は、上ずった声で興奮気味にYunさんと話していたはずだ。
とても辛く迷い悩んだ今回の釣行だったけれど、最後に出会ったこのグッドサイズレインボーが、沈み気味だった僕の心を和ませてくれたのだった。

# by abu-z4 | 2010-07-20 11:17 | 釣り | Comments(8)