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2009年 05月 17日

朱鞠内湖のアメマス

僕は湖の釣りが苦手だ。
去年初めて阿寒湖でまともな釣ができたけれど、それまでは鱒釣りをしたと言えるような一匹に出会うことはなかった。
今年も阿寒湖では良い釣りができた。
でも、決して湖での苦手意識が解消されたわけではない。
阿寒湖だけは、特別なのだと思っている。
朱鞠内湖のアメマス_d0075843_1492528.jpg

                             photo by Mr.Yun

そんな不安な気持ちを抱え、土曜の未明、僕にとっては2年ぶりの朱鞠内湖へ向った。
渡船で渡った北大島は、波も無く穏やかな表情で僕たちを迎えてくれた。
寒さだって思ったほどではない。
と思ったのも束の間、次第に風が強まり波が立ち始める。
何となく先週の阿寒湖を思い出してしまう。
朱鞠内湖のアメマス_d0075843_14163725.jpg

風裏に回りこみポイントを捜し歩く。
同船した人達に出会い様子を伺ってみると、既に50cmクラスのイトウを釣ったとの事。
早朝、渡船までの時間待ちの間、取水崎でロッドを振っていた時、僕のミノーにチェイスしてきた50cmほどの大きな頭をした魚の姿が脳裏をよぎる。
ひょっとしてあの魚はイトウだったのだろうか?
朱鞠内湖のアメマス_d0075843_14271089.jpg

ようやく僕のキャストしたスピナーに反応がある。
30cm強のシルバーメタリックボディーのその魚は、僕が背中のネットに手を伸ばした瞬間、ルアーを振り払い僕の足元から去っていった。
友人は、サクラマスを釣ったと言う。
僕が先ほど逃げられてしまった魚は、サクラマスだったのだろうか?
朱鞠内湖のアメマス_d0075843_1434468.jpg

何故か先週の阿寒湖釣行の際、風上に向かいキャストを繰り返し良い釣りができたことを思い出す。
僕は最初のポイントへ戻ることにした。
ゆっくりと一歩ずつ底を確かめながらウェーディングした。
前浜が遠くに見える風上に向かい、思い切りスプーンをキャストする。
風に押し戻されそうになりながらも、13gのスプーンはシュート気味にやや右に曲がり着水した。
リトリーブは早くも無く遅くも無い。
何かに当ったような違和感をリトリーブ直後に感じる。
一瞬躊躇いながらもリトリーブを続けると、グググンと明確なバイトがロッドに伝わった。
丸々としたボディーに小さな顔、イワナのように小さな白点を纏ったアメマスが岸に横たわった。
朱鞠内湖のアメマス_d0075843_14514139.jpg

その後も続けてアメマスが反応してくる。
同行の仲間も、次々とアメマスやサクラマスを釣上げる。
朱鞠内湖のアメマス_d0075843_1459260.jpg

続いていたバイトも徐々に静まり、渡船が迎えに来る時間がやって来た。

僕は今回の釣行が、とても不安だった。
きっとまた何も起こらないまま1日が過ぎていくのだろうと思っていた。
過去に朱鞠内湖での釣がそうであったように。
だけど阿寒湖でのアメマス釣が、少々僕に自信を与えてくれたようだ。
この日の僕は、自分のキャストに迷うことがほとんど無かった。
そして、美しい朱鞠内湖のアメマスに出会うことができた。
僕の湖での釣りの、とてもゆっくりで小さな進歩かもしれないが、大きな意味のある一日になった。

by abu-z4 | 2009-05-17 15:10 | 釣り | Comments(4)
Commented by d-yun5-fly-elise at 2009-05-17 21:57
ABUさん、こんばんは。
土曜日はお疲れ様でした。チャンスがあれば、秋にでもオホーツクの帰りに、また行ってみたいですよね。
早朝にチェイスしてきたイトウは残念でした。夕方は同じ場所で70後半のイトウをルアーの方が釣っていたので、あの場所はきっと良いんだと思いますよ。
次回はいよいよ尻別川でしょうか。こちらも楽しみです。
Commented by abu-z4 at 2009-05-17 22:56
Yunさん、こんばんは。
一般的なアングラーに比べると、随分時間が掛かっているとは思うのですが、ようやく僕も湖でロッドを振るだけではなく、鱒を釣るアングラーの仲間入りができるようになりました(笑)
個人的には、朱鞠内湖のプリプリとしたボディーに小顔のアメマスはとても気に入っています。
そうですね、尻別川も水位が落ち着き次第始まりますね。
Commented by ムラ at 2009-05-19 21:37 x
ABUさん、こんばんは。
今度は朱鞠内湖でしたか(笑)
10年以上前にルアーをやっている頃、ここで1匹だけサイズの割に力強いサクラマスを釣って大喜びをした記憶があります。
フライに関しては、濁りが入った水の奥底から急に浮かび上がってフライに食らいつこうとする魚を見たのが最後。ここでは魚を見ていません。ここには、イトウもいるのですものね。
今度はイトウの写真、お願いします(笑)。
Commented by abu-z4 at 2009-05-19 21:56
ムラさん、こんばんは。
今回の釣行が終わるまで、朱鞠内湖で僕が釣れるなんて思ってもみなかったのですが、チェイスがあっただけで今度はイトウが釣れるかもしれないなんて単純に思ってしまいます(笑)
今までイトウは釣ったことも無かったし、僕には無縁だと思っていましたが、ちょっとだけ希望が湧きました。


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