2008年 07月 06日

夏の十勝川

僕は、目の前にある浅く変化の少ない所謂チャラ瀬に立っている。
見つめる先は、畳1枚分ほどの岸沿いの深み。
そこはブッシュが覆いかぶさり、普段の僕だったら見過ごしてしまうような小さなポイント。
数年前、静内川で同じようなポイントから、グッドサイズのブラウンがバイトしてきたことを思い出していた。
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土曜の早朝十勝川上流域に到着した僕たちは、期待したグッドサイズのレインボーに出会えぬまま、中流域の3番目のポイントに到着していた。
早朝はレインウェアを羽織っていても震えてくるほど寒かったのに、陽が高く昇るにつれ気温はどんどん上昇し、既に30℃を超えている。
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中洲で分断された流れは、一つは川幅の狭い強い流れ、もう一方はやや広くダラダラとしたチャラ瀬。
瀬尻で反応を得られなかった僕は、歩きやすいチャラ瀬を下っていた。
あれじゃ狭すぎるかなと思いながらも、どうしてもその畳1枚分ほどの深みが気になってしょうがない。
7gスピナーを取り出し、深みの中心にキャストしてみる。
ロッドを高く持上げラインが手前の流れに引っ張られないようにし、ほんの数秒間ルアーが沈むのを待った。
待ちすぎると根がかりをしてしまうし、早すぎると表層をトレースすることになってしまう。
少しロッドを煽りリトリーブを開始する。
と同時にググゥンというレインボーらしき力強いバイト。
でも次の瞬間、スピナーは表層に姿を現しリールのハンドルには、ただブレードが回転する抵抗だけが残っていた。
あきらめ切れない僕は、深みの上流側のブッシュが覆いかぶさる隙間を狙いキャストする。
対岸の枝に引っ掛かったり、手前過ぎたり、3投目にやっと目的のポイントにルアーが着水した。
先程よりも1mほど上流側なので、幾分長めに沈むのを待つ。
リールハンドルを回わしスピナーのブレードが回転し始めた瞬間、ググッンというバイトを感じた直後、50クラスのレインボーが1m以上高くジャンプした。
深みから出てきたレインボーは浅い流れを下流に走り、またも高々とジャンプ。
その瞬間、7gスピナーは持ち主めがけて飛び帰って来た。
足元に落ちたスピナーを見下ろし、僕はガックリと肩を落とすしかなかった。
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気持ちを切り替え仲間が居る下流へ、ストラクチャーや小さな深み、或は岸沿いのオーバーハングしたブッシュ下を丹念にキャストしながら釣り下る。
殆どその都度レインボーは姿を見せるのだけれど、グッドサイズのものは同じようにジャンプしてブレークしてしまい、キャッチすることが出来ないまま仲間の元にたどり着いた。
仲間が河原で休む目の前には、倒木が幾重にも重なり、その脇を深くトルクのありそうな流れが、いかにもという感じで待ち構えている。
多分FFでは、手前の流れが広くしかも強いためにフライを十分沈めることは難しく、上流側から倒木下の深みにフライを送り込むしか方法はないだろう。
そうすると、倒木の下流側ではフライは流芯に向かい倒木下から離れてしまう。
僕は、倒木の下流側に出来るだけギリギリにルアーをキャストし、ラインテンションが掛からないようロッドを高く持上げ、ルアーが真下に沈むようにコントロールした。
十分沈むのを待ち、ルアーが浮かないようにゆっくりとリトリーブを開始する。
ルアーが流芯方向へ動き出すと、かすかに魚がルアーに触れたような感触がハンドルに伝わった。
「ウウン、何か触れたぞ」思わず声が出た。
直後、「キターッ」。
おそらくレインボーと思われるその魚は、流芯へ走り僕のロッドを撓らせる。
ドラグが効いて引き寄せられななかったのは、調整が緩かったからなのか流れが強いからなのか、それとも大きな鱒なのか。
それでも徐々に魚は寄って来ているように感じた。
次の瞬間、瀬のど真ん中でギラッとグッドサイズの魚が反転するのが見えた。
ロッドは直線に戻り、ルアーだけが表層をヒラヒラ泳いでいる。
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結局、僕が望んでいたようなレインボーには出会えずじまいだったが、次回の十勝川釣行に何らかのヒントと可能性と課題を残す結果となった。
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by abu-z4 | 2008-07-06 19:31 | 釣り | Comments(8)
Commented by d-yun5-fly-elise at 2008-07-06 21:14
ABUさん、こんばんは。
土曜日の日中は本当に暑かったですね。お疲れ様でした。
良いサイズのレインボーにホウライマス、残念でしたが、今度はゆっくりとあのエリアを彷徨ってみたいですよね。
久しぶりに両腕が真赤に日焼けしました(笑)。
Commented by akiranspey at 2008-07-06 21:26
ABUさん、こんばんは。
ドキドキする一日を過ごせたようですね!
この川はいろいろ探索すると非常におもしろい川のようですね。
いつかご一緒しましょう!!
Commented by abu-z4 at 2008-07-06 22:15
Yunさん、こんばんは。
昨日はおつかれさまでした。
それにしても、早朝と日中の気温差には参りましたね。
それだけで、老いた身体には堪えます(笑)
そうですね、夏の十勝を本格的に訪れたのは初めてですから、もっとあの川を知りたいという気持ちになりました。
昨日だけでもやり残したことがいっぱいあるような、そんな感じがしています。
Commented by abu-z4 at 2008-07-06 22:24
akiranさん、こんばんは。
とても寒くて、とても暑い。
とてもワクワクして、とてもガッカリ。
昨日の十勝川は、そんな一日になりました。
夏の十勝はあまり経験がなかったのですが、これからも何度も訪れてみたいと思わせる、とても魅力的な所でした。
Commented by shucraft at 2008-07-06 22:38
ABUさんこんばんは!
昨日はお疲れ様でした。
良いサイズのRainnbow残念でしたね。でも次回良いのが釣れそうな予感がします!またお願いします。
Commented by jock at 2008-07-06 23:36 x
土曜日は、お疲れ様でした。
それにしても皆さんタフですね(笑
途中参加の私もあの暑さは堪えました(笑
また機会があれば御一緒出来るのを楽しみにしております。
Commented by abu-z4 at 2008-07-07 20:54
shuさん、こんばんは。
流石お得意の十勝川、ずい分沢山釣っていましたね。
僕は、2番目のポイントの瀬で釣れたのがとても嬉しかったのだけれど、その後のバラシの連続で、喜びが薄れて悔しさが残ってしまいました。
次回は、何とかしたいですね。
Commented by abu-z4 at 2008-07-07 21:02
jockさん、こんばんは。
土曜日は、お忙しいところお付き合いいただき、ありがとうございました。
十勝に行くたびに、jockさんにはいろいろなポイントを案内していただけるので、とても心強いです。
おかげさまで、すっかり十勝川のファンになってしまいました。
僕は歳も歳ですから決してタフではないんですけれど、周りの皆さんにつられてついつい無理をしてしまいます(笑)
次回訪れた時も、よろしくお願いします。


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