2006年 08月 28日

知床に行って・・・・・

「相泊」、自動車で行けるのはここまで。
目的地であるこの先の「ペキンの鼻」までは、船に乗り換えて行くことになる。
期待と不安に胸躍らせながら、「第五熊丸」に乗り込んだ。
相泊りまでの景色も雄大なものだったが、ここから先の船から見る景色に僕はしばし言葉を失ってしまった。
世界遺産の一つになったとはいえ、観光地のひとつぐらいに思っていたのが大きな間違いだった。
50年以上生きているけれど、今まで見たことのあるどの景色とも違のだ。
見とれているうちにあっという間に「ペキンの鼻」に着いてしまった。
想像していたよりはずっと快適そうな番屋の掃除を済ませると、僕たちは早速カラフトマスを釣るための準備に取りかかった。
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開始早々、仲間の1人にヒット。
それからは滞在した3日間、ちょっと静かな時間帯もあったけれど、常に誰かがヒットしているような感じだった。
皆の爆釣に比べれば少ないけれど、僕には十分すぎる釣果だったし、1年ぶりにパワフルでスピード感のあるカラフトマスの引を楽しんだ。
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正直なところ、僕が一番感動したのはカラフトマスの引きでも、背びれを見せながら足元から3mほどを沢山の群れが泳いでいる様子でもなかった。
勿論、釣りたくて来たわけだし釣れたわけだし、そのために来たのだけれど・・・・・・
夢中になってキャストする手を休めると、遠く先には北方領土が見える。
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振り返ってみると番屋の背後には、おそらく強風と急斜面のせいで短くて曲がりくねった奇妙な形の木が見える。
いったいどれ程の長い年月を経てこの景色が出来上がったのだろう。
こんなロケーションで釣りをしていることが不思議でしょうがなかった。
釣った魚を仲間の1人が調理してくれた刺身やソテーはとびっきり美味しくて、ついつい弱いはずのお酒もすすんでしまうけれど、ふと電気も水道も電話もつながらない場所にいることに気づく。
決して不安や恐怖感ではなく、仕事や家族のことまでも忘れて、釣る事と食べて飲む事と寝る事だけしか考えていない、本当の自然の中に自分がいる不思議な感覚。
そんなことに一番感動したのだ。
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おそらくヘタクソな写真と稚拙な文章では、知床のことを1/100も伝える事は出来ないと思うけれど、僕にとって思い出の地になったのは間違いないし、また訪れてみたい場所になった。
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by abu-z4 | 2006-08-28 22:02 | 釣り | Comments(11)
Commented by shinya at 2006-08-28 22:36 x
ABUさん お久しぶりです。
年間のたくさんの釣行の中でも、周りの景観に融合できて、思考回路が原生人のような感覚になれることって、稀ですよね。ABUさんのエントリーを読んでいて、行った事も無いペギンの鼻で私が、ルアーロッドを振っている幻想に包まれました。けっして、オーバーな誇張の大きな話ではありません。

釣り場での景観や雰囲気、そのフィールドに漂う匂いというものは、我々アングラーにとって、極めて重要な要素です。どれだけたくさん鱒を釣り上げたかよりも・・

でも、そういう雰囲気のフィールドって・・不思議と、釣果もタイアップするものです。

いつの日か、並んでルアーロッドを振れる日の来ることを楽しみにしております。
Commented by tokyo_terry at 2006-08-29 06:04
ABUさん、おはよ〜ございます!!
仲間との楽しい釣り旅、楽しまれて来たようですね。
YunさんやSHUさん、ABUさんの今回の旅のレポはそれぞれの個性も出ていて、拝見するのを楽しみにしてましたよ。それに北方領土も案外しっかりと見えるんですね。
それにしてもABUさん、お酒弱いの?(笑)
Commented by abu-z4 at 2006-08-29 12:31
こんにちはshinyaさん、おひさしぶりです!
今回の釣行は、ここ十数年旅行らしきものに行ってなかった僕にとって、まさに旅でした。
期待や想像を大きく超えた感動を受けた時になりました。
釣りそのものも楽しいことではありますが、釣りをすることで訪れるさまざまな場所で感じることも大きな楽しみになっています。

確か十勝でお会いしたのが最初で最後だったと思いますが、今年もまたお会いできることを楽しみにしています。
Commented by abu-z4 at 2006-08-29 12:40
terryさん、こんにちは!
友人が捌いてくれた釣りたてのカラフトマスは、刺身・バターソテー・あら汁・イクラの味噌漬け、どれも感動するおいしさでした。

YunさんやSHUさんのおかげで、僕は随分と酒飲みのように思われているようですが、実はとても弱いのです。
色々なお酒の味を楽しむのは大好きなのですが、すぐに真っ赤になってしまうのです。
Commented by daikyu at 2006-08-30 11:44 x
ABUさんこんにちは。知床でもこういう本当に人間の手が入らない場所には行った事がなく、幻想的かつ雄大な景色の中での釣りは、見ているとこちらも自然と顔がほころんで来てしまいます・・・

仲間の方のカラフトマスの料理の話に、お昼前でお腹がキューッとくる様な感覚になりました。鮭イクラ丼は東京で食べるとイクラが悲しい位しか上に乗ってません(泣)他の食事にライズしておきます・・・
Commented by d-yun5-fly-elise at 2006-08-30 18:21
ABUさん、こんばんは。先週は本当にお疲れ様でした。
私の方は今週になっても、まだまだ適度な虚脱感と余韻を引きずっております(笑)。またそれはご一緒したハマダさんも同じ様ですね。
ABUさんの記事を読んでいて、私も最初にこの地を訪れた時に感じた事を思い出してしまいました。
しばらくは現実復帰へのリハビリが必要なようですが、また近いうちに御一緒出来ればと思っております。

P.S.写真ありがとうございました。しっかり使わせて頂いております。
Commented by abu-z4 at 2006-08-30 19:30
daikyuさん、こんばんは!
夢中でキャストを繰り返しては、ふと振り返って背後に広がる絶壁のような斜面や、左右に広がる岬岩に見とれていました。
こんな体験も、釣りを通じて友人ができたおかげだと感謝しています。
僕は魚を釣る事だけではなく、釣りに出かける準備から帰ってくるまでトータルで楽しめる僕たちのスタイルに誇りを持っています。
Commented by abu-z4 at 2006-08-30 19:37
Yunさん、こんばんは!
昨日の深夜、netで「ひかりごけ」についていろいろ調べているうちに混乱していた頭が、さらに混乱してしまいました(笑)
「こわい」とかいう話ではなく、自分だったらどうするのだろう、とか・・・・・
この混乱を解くには、日曜日に本流へ行くしかないと考えています(笑)
Commented by d-yun5-fly-elise at 2006-08-30 20:10
ABUさん、こんばんは。
そうですね。私も去年熊の穴で「ひかりごけ」の話を初めて聞いたとき、いろいろnetで調べてみました。やはり私もその時の感想は、自分が同じ状況に置かれたらどうするだろう・・・でしたね。

P.S.もしかしたら日曜日、私も本流に行けるかもしれません(笑)。
Commented by inutarouzamurai at 2006-08-31 12:13
はじめまして。SHUさんのところから飛んできました。いぬ太郎と申します。私も同じく。時を遡る事皆さんの釣りから2週間ですか。知床に初めて行ってまいりました。ABUさん同様に同じような自然・山々の風景なのに、僕らが普段目にしているソレとは全く違うんですよね。もの凄い迫力でした。しかし僕にはどうにも自分を納得させることが出来ていなかったんですね。「世界遺産」という金看板がそう思わせるのではないかと。
その愚問もはれて氷解。ABUさんの
「50年以上生きているけれど、今まで見たことのあるどの景色とも違のだ」
これが答えでした^^
Commented by abu-z4 at 2006-08-31 12:36
ようこそ、はじめまして いぬ太郎さん。
お名前は、SHUさんやYunさんのところで前々から存じておりました。
これからも、宜しくお願いします。

知床は、泊りがけの釣りということ以外には大きな期待をしていなかったので、余計にインパクトが大きかったと思います。
その分、得した気持ちでもあります。
あの状態が何時までも保たれ、毎年訪れることが出来るといいのですが・・・・


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